【題名】人形遊び(現実→異世界)
【作者】ミケ
【話数】6話完結
【評価】A
とてもSF小説っぽい話です。
秋葉で見つけた小さな店で見つけた商品。
冒険の書セットと呼ばれるTRPGのための小道具、人形と本のセットを購入。
店主から勧められ、指定された喫茶店へ行くと……。
って感じで始まる異世界トリップ系のお話です。
TRPG系の話だと作ったキャラに入り込んでその世界に行く話が多いじゃないですか。
この話の場合、本人がそのまま異世界に行って、且つ作ったキャラもそこに居て、
どっちも本人の意思で動かせるってのが斬新なポイントですね。
キャラは美形で騙され易くて用心深くて貧乏でよくトイレに行く奴。
世界観がしっかりしてて素敵。
6話っていう短い話の中で物語が綺麗に纏まってる友情と信頼の物語。
———-以下若干のネタバレ注意———-
最初に秋葉で入ったお店が魔法使い専用のお店だったんですよ。
店を見つけられる人なら簡単に遊べるゲーム、ってんで店主が商品を売ったんです。
ところが主人公は、素養ありつつも一般人な生活してたので突如飛ばされて右往左往。
ゲーム的異世界へ来ちゃった主人公は人形を操作して、この世界で冒険開始。
このゲームクリアすれば元の世界に帰れるってゆー話なので、
酒場の親父がクエストくれるので、それこなしてカネ稼ぎ&レベル上げ。
現実世界では、失踪してしまった兄を探して妹が・・・。
ってんで、途中から妹もこの世界に来て協力プレイ開始。
ヒロインらしいヒロインが居ないんですけど、妹が多分ヒロイン。
この世界、とにかく治安が悪いです。
住人が人を騙すことしか考えてないんじゃってくらい。
でもあーゆー世界だと、それくらいの考え方が妥当にも思えてきます。
そんな世界でも、妹のために何とか治安を良くしようと四苦八苦する兄。
騙され、裏切られ、不信に塗れながら、信頼とゆー言葉の重みと戦っていきます。
後日談的な話を強烈に読みたいです。是非とも後日談の執筆を!