【題名】彼の名はドラキュラ ~ルーマニア戦記~
【作者】高見 梁川
【話数】60話完結
【評価】A
腕白関白に触発されて執筆されたとのこと。
中世ヨーロッパな歴史モノです。
卒業旅行でルーマニアに行き、吸血鬼関係の観光地巡りでタクシーへ。
ふと気付いたら何故かヴラド公のインチキ信者に捕まって復活の儀式の生贄に。
次に目が覚めたらヴラド公本人に憑依してましたとさ。
現代知識を使った内政モノで戦争モノです。
———-以下若干のネタバレ注意———-
こーゆーの学生の時とかに読みたかったなぁ。
そしたらもう少し歴史とかに詳しくなったろーに。
地域としてはルーマニアの辺りです。
地中海の端の黒海と接する辺り。
北がルーマニア、地中海に面する南のギリシャ、東にオスマントルコ、西にイタリアです。
なんとなく場所イメージ出来たかしら。
そんな挟まれた場所にあるのがヴラド公の領地。
史実的にほっとくといろいろ悲惨な目に遭うのは確定なので、
そっから逃れるために内政したり戦ったりです。
導入したのは羅針盤、天然痘の根絶、四輪農法、活版印刷、ナフサの精製。
思うのだが、正直やり過ぎて魔女狩りの対象になりそーだけど大丈夫です。
どうやらこの世界の中世ヨーロッパは新しいモノに寛容っぽい。
憑依対象者のヴラドさんの意識が若干残ってます。
その辺りの設定が、威厳感だとか戦時の気迫とかの裏づけになってて好みです。